ミス・マープル【予告殺人】
2006年 12月 09日
ミス・マープル役はジェラルディン・マクイーワンという俳優さん。
ジョアンジョーン(以下訂正)・ヒクソンの吹き替えは山岡久乃さんでしたが、今回は岸田今日子さん。どちらも甲乙付けがたい上手さです。さすが~。ジョーン・ヒクソンのマープルの方は少しお年を召しているので、いかにもおばあさんという感じでしたが、こちらはクリクリした目がとてもチャーミングな可愛い感じの少し動きの良さそうなミス・マープルです。(笑)
それにしても、ジョーン・ヒクソンのミス・マープルを数本観たけれど、俳優さんが違うとこんなに雰囲気が違うのかという印象です。あちらはジョーン・ヒクソン扮するマープルの淡々とした所が怖い殺人をもさらりと表現して、逆にそれが犯人の怖さを引き立たせる気がするのですが、今回はマープルの表情も幾分豊かで、随分とサスペンス色が強いといえばいいのか、怖さを煽るような映像が多かったように思います。謎解きのシーンでの緊張感は大変なものでした。
吹き替えのものと英語とを聞き比べてみたけれど、日本語の方が緊迫感や悲哀が伝わってきて好き。ポワロなんかだと、熊倉さんの声とデビット・スーシェの声で2度美味しいけれど、このマープルは岸田さんの声がいいなと思いました。
人々の何気ないひと言で少しずつ犯人へと近づいていく過程もドキドキさせられました。犯人と相対峙するマープルの潤んだ瞳と犯人が流す涙が、愚かで哀れな殺人だと一層強く印象づけてくれます。
あ~~牧師館の殺人、見たかった。